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2025.01.11

2022年4月から施行!断熱性能等級で「等級5・6・7」が新設

2022年4月から施行!断熱性能等級で「等級5・6・7」が新設

こんにちは!フォーラムプランニングのスタッフです。

最近の浜松・磐田は曇り空がなんだか多い気がしますね。

天気が悪い日はお家でゆっくりするのが一番!

お家でゆっくりするのであれば、住宅性能は高いほうがいいですよね。

今回はそんなお家の性能のうち、最近気になったニュースをもとに記事を書いています。

住宅性能表示制度の断熱性能等級に、「等級5」が新設され、2022年4月から施行されると報じられました。

また、2022年10月からは「等級6、7」も追加されることが予定されています。

断熱性が大切だと知っている方も多いと思いますが、これから新築・注文住宅を建てる方の中でも、どの程度まで断熱性を求めればいいのか迷う方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今日は、断熱等級について改めてまとめ、新しい等級ができるとどんな影響があるのかもお伝えしたいと思います。

参考記事 日経XTECH 『戸建ては断熱等級「7」まで新設 ZEH上回る性能を評価』

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00164/020200007/

断熱等級とは?

断熱等級は、「断熱等性能等級」のことで、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)で規定された「省エネ性能」を表す基準です。

等級が高いほど、断熱性が高いことを示しています。

10月に施行される予定の等級6と7も入れると、次の通り7つのグレードがあることになります。


(※ HEAT20とは、2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会のこと。住宅の高断熱化を研究する民間団体)

これまでは、23年前の1999年に規定された等級4が最高水準でした。

でも、2050年の住宅脱炭素化などに向けて、もっと高い水準が求められるようになり、これでは不十分だという議論が高まっていました。

実際に、等級4より上の「ZEH水準」や、住宅の高断熱化を研究する民間団体「HEAT20」による独自の基準「G2、G3」などが新たな基準として参考にされるようになっています。

こうした背景から国の関連制度の見直しが進み、この度、新しく上位等級が設けられることになったのです。

これまで民間が引っ張っていた住宅の断熱性能の値を参考に国の基準も設定され、住宅の断熱性能、省エネ性により高い水準が求められるようになっていくのではないでしょうか。

新しい基準で求められる断熱性能は?

求められる断熱性能は、全国を8つの地域に区分し、地域ごとにUA値(外皮平均熱貫流率)、ηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)が規定されています。

参考画像:国土交通省 https://house.lowenergy.jp/program

こちらの地図が、地域の区分を示したものです。

静岡県では、6地域・7地域が中心となります。北部に少しだけ4地域があります。

6地域の基準とは?
参考画像:国土交通省

https://www.mlit.go.jp/common/001430097.pdf

6地域での基準は、次の通りです。

等級4 Ua値0.87 W/㎡K

等級5 Ua値0.6 W/㎡K

・Ua値(外皮平均熱貫流率)

住宅の室内から、壁や床、窓を通じてどれくらい熱が逃げてしまうのかを示した数値で、数値が低いほど省エネ性能が高い住宅です。

・ηAC値(平均日射熱取得率)

住宅の室内に、太陽の光がどれくらい入ってくるかを示した数値で、数値が大きいほど太陽の熱が入りやすい住宅です。

違いはずばり、断熱材の厚みと種類にあります!
こうした数値だけ見ても、ピンとこないかもしれません。

違うのは、断熱材の厚みや種類なんです。

参考画像:国土交通省

https://www.mlit.go.jp/common/001430097.pdf

例えば、6地域で見てみると、外壁の断熱材の厚みは、等級4で85mm、等級5で105mmが目安として示されています。約1.2倍ですね。

窓ガラスでは、等級4なら通常の複層ガラスですが、等級5ならLow-E複層ガラスに変わります。

等級6や7の水準を求めるなら、外壁の外側にも断熱材を入れる「付加断熱」が求められています。

新築・注文住宅を建てる際には押さえておきたいポイントですね。

断熱等級5と満たすのは難しくない

こうした数値や目安となる仕様を見ると、新しい等級5を満たすのは難しいのではと思ってしまうかもしれません。

しかし、今は性能の高い断熱材や窓ガラスが使いやすい価格で普及しており、それほど難しいことではありません。

新たな等級が設定される前から、住宅の断熱性能を追求していた工務店は多く、等級5の水準程度はクリアしているケースも多いです。

また、等級4はこれまで最高等級で長期優良住宅の基準にもなっていたので、「等級4なら断熱性が高い」というセールストークもよく見られました。

でも、今の技術ではさらに高い断熱性能を満たすことができ、等級4ではおそらく物足りないことが多いでしょう。

これから新築する人は、どうしたらいいの?

等級5が新設され、等級6や7も予定されている現状で、これから新築する人はどの程度の断熱性を求めたらいいのか、迷ってしまいますよね。

2025年4月からは、新築住宅は断熱性を高めるなど「省エネルギー基準に適合させることが義務付けられる」と予定されています。

そうなると、等級4を満たしていない場合は、既存不適格となって建築できなくなってしまいます。

そのため、これから新築するなら少なくとも等級4は満たしておく必要があります。

これまで最高等級だったはずの等級4は、最低限必要なレベルとなってしまうので、違和感があるかもしれません。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/na/18/00164/020200007/

また、長期優良住宅には等級5が必要となります。

これまでは等級4で基準を満たしていましたが、ひとつ上のグレードへ変更されます。

断熱性能は上を見ればキリがないという声もありますし、高い水準を求めればコストもかかってきます。

でも、断熱性の高い家は、暮らしの質をグッと上げてくれます。

結露などの心配が少なく家が長持ちすること、室内の気温差が少なくヒートショックなどの心配が減ること、冷暖房効率がよくなり光熱費が下がる可能性もあるなど、断熱性能が高い家には様々なメリットがあります。

健康で快適に暮らすために、断熱性能はとても影響する要素です。

まとめ

住宅の断熱性能については多くの情報が発信されており、よく勉強されているお客様も増えています。

断熱性能は高いに越したことはありませんが、やはり上を目指すとコストもかかってきます。

家づくりには、断熱性だけでなく、広さ、間取り、素材、デザイン性など様々な要素が求められます。もちろん、コストも大切ですよね。

高い性能を持ちつつも、住み心地がよく満足感のある家となるように、うまくバランスを取りながら納得の家づくりができるように、サポートしていきたいですね。

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